屋内GPS=IMES

屋外位置計測の決定版がGPSなのは疑いようがないが、屋内位置計測には意外にも決定版がない。普及を考えると特別な端末を必要とせず、基地局も少ない方が良いが、屋内は狭いため屋外よりも精度を要求されるという困難さがあるからだと思われる。

屋内位置計測の方法として、インフラが比較的整っており安価で設置がしやすい無線LANを位置推定に使用するのは昔からやられているが、元々位置計測用ではないため誤差が1〜3mと大きい。位置計測のことを少し考えているのが同じ通信規格のUWBであり、精度は数十cm程度となるが、まだインフラがまだ整っていない。また、RFIDや人感センサなどを使用したエリアへの出入りのみを計測するお手軽な方法もある。

この他に、今回記事にあった屋内で疑似GPS信号を出力するIMES方式がある。この方式は端末にGPS携帯などを流用できることが最大のメリットであり、屋内と屋外を一つの機器でシームレスに計測できる。基地局が安くなって設置が簡単になれば爆発的に普及しそうな気がする。

ただ、この場合でも携帯を持ち歩く必要があるため、宿泊施設や入浴施設、自宅なんかでも別の方法が必要になると思う。やはり決定版はないのか…。

技術名 手軽さ 精度
WiFi
UWB ×
RFID ×
PIR ×
IMES △?


○参考URL:
ITmedia - 屋内でも“GPSケータイナビ”を実現──神戸自律移動支援プロジェクトの今(前編)
BBwatch - 日立、無線LANを誤差1〜3mで位置検索できる「日立AirLocation」
ITmedia - UWB反射波で屋内の人や物を測位 日立が新技術
ZDNet - 富士通など、UWBベースの屋内向け位置測定システムを開発--誤差17cm